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本文とは関係ありません

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ペットと暮らす

愛誤はこうして作られる~ワンコス譲渡(トラブル)の話~前編

今回のこのお話しはかなり昔に書きかけのままにしていた物を何年も経った今、仕上げただけのものとなります。

記憶を手繰り寄せながら、時系列がおかしくならないよう加筆修正して…いるつもりなのですけど、やっぱりちょっと、どうしてもおかしくなってしまう個所がありそうです。

それは単に私の文章力の無さからくるものですので、どうぞお読み頂く皆様の読解力と優しさでカバーして頂けたらと思います。

ただ、書かれている内容については、すでに全てが解決していて、そこからももうだいぶ時が経っていますので、どうかご心配等なさらないようお願いいたします。

今日(2020年2月)現在の事を先に書いておきますね。

ワンちゃんは新しいお家で元気で幸せに暮らしています。

「癌である」と言っていたご本人は、「あー、あの時はね、まあ、その疑いがあるとは言われたのよ、本当に」と言っておられました。お元気に過ごされています。

諸々、ご安心下さい。

また、便宜上、出会った段階から正式譲渡が完了した後まで記事内では全て「元親さん」「里親さん」という表現で統一しています。

その辺りが「時系列がおかしい」にあたりますので、どうぞそんな感じで宜しくお願い致します。

ちなみに、今日のアイキャッチ写真で登場してくれているのは、蒲田で「うさぎがいるオリジナルデザイン雑貨のお店(テントさん)」を構えていらっしゃる店長さんのご実家のワンちゃんなのですが、

このお話し全編通して、登場してくれているワンちゃん達は全員、Twitterでお借りしてきた幸せなお家の子達です!

皆、可愛いお顔をありがとうだよ!!

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動物愛護(保護)の人間は「動物たちのため」が基本です

大人になってからというか、随分久しぶりに、人から怒鳴られました。

「こっちは今までずっとそうしてきたんだ!それが問題だなんて言われた事ぁこれまで一度も無いんだよ!」って。

その会話のとどのつまり(私への要求)は「だから、あんた(私)は黙って(こちらの言う通りに)動け」という事だったのですけどね…

そこへ至るまでのザックリ

  • 自身の健康状態の問題で数匹いるワンちゃん達を「もう飼いきれないから犬をもらってくれる人を誰か紹介して欲しい」と電話があった
  • その電話主は、そこから10年近く前にノーリードで車道に飛び出してそのまま動けなくなったワンちゃんを偶然通りかかった私が救出し「きちんとシツケが出来なくてお困りなら相談に乗りますよ」とその場で名刺を渡した事があるだけの人。
  • 犬を扱う活動からは離れて久しいため、現役の犬ボラ(リアルな知人)を頼った(飼養環境の確認やお見合いの時などは私も立ち合いました)
  • 譲渡は問題無く完了した

一番最初の「今ちょっともう全然世話してやれてない状況なんだよね」というその電話を受けて、私はすぐに彼女の自宅へとワンちゃん達に会いに行きました。

あの時あれだけノーリードで外へ出してはいけないと言ったはずなのに、玄関が開いたと同時に慣れた様子で表へそのまま飛び出して行ったワンちゃん達。

家の前にはちょっとした公園があるのですが、車の往来がある道を渡らなければそこへはたどり着けません。

何度目かの訪問時、いつも通りに飛び出して行ったワンちゃんが目の前で車にひかれそうになって久しぶりに悲鳴というものをあげました。

「うちの子達は歴代全頭が利口だから車にひかれるような事はない。その証拠に今まで一度だって事故なんか無い」

走って行った先の公園では、そのままの勢いで赤ちゃんが乗っているバギーや小さなお子さんに飛びついてじゃれるワンちゃん達。

「いつもああやって自由に遊ばせている」

勢いよくじゃれつくワンちゃんからお子さんをかばうように足早に公園を去るお母さんとおぼしき女性を遠くに見ながら「この公園には昔からの馴染みの仲間の方が多いから大丈夫」と言っていました。

全てにおいて「そういう問題じゃありません」です。

これは長く1つの場所にいる人が陥りがちな、それまでの経験を過信して「だからこれで問題無い」と思い込んでいるあれです。

タチが悪いのは、それが自分だけにしか通用しないルールである事に気づかず、あろう事か周りにまで押し付ける非常に厄介な思考なのですけれど、そんな彼女から

「他の犬たちに比べて体も大きいし力があってお世話が一番大変なのはこの子。体力が有り余ってる年齢なのに私はもう満足に遊ばせてやれなくて一番可哀想だから」との説明があって

「だからまずはこの子からお願い。誰か良い飼い主さんはいないか」と、その中で一番若くて元気な可愛い女の子の事を「まずはお願い」と頼まれました。

犬の譲渡で多いトラブル

このブログ内でも何度かお話ししてきているので、ご存じの方もおられるかとは思いますが、その昔は私も犬ボラさんの活動を直接お手伝いしていた事があります。

だから、「犬の譲渡」の大変さは身を持って知っています。

何が大変かって「トラブル」がメッチャクチャ多い(個人の感想)んですよ。

里子譲渡でよくあるトラブル

専門行政書士によるペットの安心.com

条例やその他諸々も私が知っている時代のそれとは色々ともう変わっているでしょうし、何より、慣れていないせいで手続きなどに不備を出した場合、その間ずっとワンちゃんをいつまでも落ち着いた環境にしてあげられないという事になるわけで…私はそれが嫌でした。

だから、「犬をもらってくれる人を誰か紹介してくれないか」には

「私の周りには里親さんになってくれそうな人はいないので直接のご紹介はできません。なので、専門のボラさんを頼って里親さんを探してもらうところから始めましょう」と提案させて頂きました。

命のやり取りだもの、譲渡は準備段階から慎重に丁寧に

犬

@naosan63250687さんより

単純に言えばこれは、安請け合いした私の丸投げをそれを専門とする友人知人がそれぞれの自腹をきって一肌も二肌も脱いでくれたという事になるのですけど(※本来であればそれらの実費は「頼んだ人が負担する」のが常識です。)

そんな丸投げでも、さすがに慣れた面子ですから、すぐに、里親募集に使う写真を撮りに、ワンちゃんの健康状態やその他を確認するために、などなどの下準備のためにかなり遠方からでも何度も通ってくれて、「里親希望者さんが見つかりました」の連絡は割とすぐにきました。

譲渡に関しては丸投げでお願いしたとはいえ、その子のトライアルが決まるまではもちろん、トライアルが始まってからも「かまってやれない」という他の子達のために週に3回はお世話をしに私は元親さんのお家へ個人的に通いました。

後から思えば…トラブルの予兆はあった

トライアルがいよいよもうすぐ終わろうとするある日、ボラの一人から、元親さんが犬鑑札や狂犬病のあれだとかって必要な物の一切を「ちょっと見当たらない」とまだ用意してくれていないから、あなたからも言ってくれないかと連絡がありました。

それはあの子が安心して次のお家で落ち着いて暮らすための第一歩目として絶対に必要なものだから、急いで探してあげて欲しいとそのまま伝えて返ってきた答えは

「愛護団体だかなんだか知らないけど、いつも偉そうにしてきて、あーゆー人はどうにも信用できない。だから何回かバックレてやった。毎回、毎回、書類だの何だのって、私は今まで一度だってそんな血の通わないやり取りはした事がない。あの人らにはもう来ないでもらいたいんだけど」でした。

他のワンちゃんのお世話係として通っている私は別として、なんでいつまでも関係無い人間とゴチャゴチャやらなきゃいけないんだって、もう、そういう人が現れたんだから、自分と里親さんとだけで話を進めさせろというようなニュアンスでした。

認知の歪み?見解の相違が見られたらその場で確認するのは基本中の基本

その話の時に初めて聞いたのですが、どうやら、元親さんにあたるその彼女は数十年に渡ってブリーダーのような事をしてきていたそうです。

といっても、「別に金銭目的ではない」との事で、子犬が生まれたら、その子を知人にあげて、その子に子供が生まれたら、そこから一匹もらう…というような、ちょっとよく分からない説明でしたが、「それまでの事」は今回の件とは全く別のお話しですし、私には関係がないのでそれ以上詳しくは聞きませんでした。

「今までの事は知りませんが、今までと同じように事が進まないから信用できないというお話しであるのなら、今回の事は今回の事として信用して頂かなければいけないので、もう一度ここで今きちんと整理をしましょう」と

  • もうお世話ができないから里親探しをして欲しいとそちらから頼まれての今のこの状況であること
  • 私一人ではワンちゃんのために最善を尽くせる知識がないから、そういう事に詳しい専門ボラにお願いをしていること
  • それは契約書などを取り交わす必要が無かったそれまでのお友達同士でのやり取りとは違うこと
  • だから、ワンちゃんの幸せのために、条例や法律に則った正式な方法でそれに詳しい人ときちんと進めていかなければいけないのだということ
  • ボラさんは「関係無い人」では無いということ

を改めて「お分かり頂けてますか?」と一つ一つ、「間違いないですよね」って確認しながらお話したうえで、本来であればありえない事だけれど、それでもそういうお気持ちであるのならば、一度白紙に戻してもらうよう私からボラさんと里親希望者さんに話しをしましょうか?と言ったら

「別に犬を返せとかそういう話じゃないから」と彼女は言いました。

書類だの何だのというその形式ばった事務的なやりとりが多いのが、昔の人には冷たく感じられちゃうのかなと思ったので、ボラさんにはその旨を伝え少し配慮をお願いする事にして、

元親さんの方には、無償で動いてくれているのはあくまでも彼女たちの善意ですからね、交通費をかけてわざわざ来てくれているのに約束を故意にすっぽかすだなんてとんでも無い話ですよと少しきつめに言いました。

お金を払ってもらう事をしなかった私のミス
犬

@tonitoni0251さんより

人というのは「ただでやってもらえる」という行為に対して、よほど「そうではない」とそこを意識しない限り、往々にして、自分は相手より立場が上であるかのような錯覚を起こします。

だから今回のこの彼女のように、自分から頼んだ事であるのにも関わらず、気に入らないから「バックレてやった」だなんて、勘違いも甚だしい言動がでるのです。

ただ、そういう話しをすると「ボランティアのくせにお金を取るの?」って驚かれる事があります。

常識で考えたら分かる事かとは思うのですけど、「頼まれごと」に応えるのに、応える側が身銭をきって動くとか、何その破滅(破産)行為?

お金のこと
ぴたパンエルちゃん
動物愛護・保護団体に何か依頼をする時は「何とか」じゃなく確実に!実費の負担は覚悟の上でお願いします!

「動物の保護活動に携わっている」と言うと 「何とかしてあげて下さい。私には何も出来ないので。」という奇怪なお願い事をされる事があります。 「こうしてあげたいけどそのやり方が分からない」 「ここまでやっ ...

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「ボランティアというのはあなたに都合よく動く無償の便利屋ではありませんよ」というお話しに納得して頂けない方は意外と多く、そういう方たちは私たちを「愛誤」って言います。

まあ、そんな事はどうでも良いんですけど、とりあえず、今回の彼女は結局その後、「書類とかはもう出てこない失くした」って事でした。

※ここまでずっと飼育指導の対象です

それらを「なくした」は本来あってはいけません。

犬鑑札、狂犬病予防接種についての義務

厚生労働省

「ワンちゃんに着けておかなければいけない」と法律で義務付けられている物を着けもせず、あろう事か失くしただなんて、あってはいけない事なんです。

当たり前ですが、ノーリードで公園に放つのもダメです。

門票も「ダサいから」を理由に貼っていないという話にも呆れましたが、無いものは仕方がありませんので、トライアルが終了した翌日からすぐにボラと一緒に里親さんが全ての手続きを1からして、その子は問題無く「晴れてうちの子になりました」って、素敵な写真付きで報告をもらいました。

「良かったですね!ずっとお幸せに!」って事で私はお役御免となるはずだったのですが…

話はそれでは終わりませんでした。

続く

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